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包茎(手術)について

ペニスの構造

ペニスの構造
ペニスは亀頭 (亀の頭に似た部分)と陰茎(サオの部分)とに分かれます。

亀頭の先端には外尿道口があります。すそは亀頭冠いわゆるカリと呼ばれる部分で、横に広がるように出っ張っています。亀頭の裏側には外尿道口の下の部分と包皮がつながっている部分がありますが、ここが包皮小帯です。さらにこの延長線上に陰茎縫線という筋があり、男の性感帯とも言われています。陰茎部は海綿体というスポンジのような組織で出来ています。この海綿体は陰茎海綿体と尿道海綿体とで構成されています。海綿体の中には動脈と静脈が走っています。ペニスは包皮で覆われています。包皮は外側が外板、亀頭部と直接接触しているのが内板と呼ばれます。
 

包茎について

包茎phimosisとは、亀頭が包皮で覆われている状態を言います。新生児は生埋的に包茎ですが、幼児から少年期になるに従って包皮と亀頭との癒着が取れ、青春期には亀頭が露出した状態になります。このように男性は赤ちゃんの時から小、中学生の頃くらいまで、ほとんどの人は包茎の状態なのです。欧米では割礼といって幼少時に包茎の手術をしてしまうケースが多いと言われています。中近東のイスラム教の諸国やユダヤ教の国では、宗教的儀式としてこの割礼を行っています。包茎は仮性包茎と真性包茎とに分けられます。仮性包茎は普通の状態では皮がかぶっていますが、勃起すると皮がむけて亀頭が露出するか、もしくは容易に亀頭を露出できるタイプの包茎です。言い換えれば皮が長いと言うことになります。包茎の多くがこのタイプです。真性包茎は、亀頭先端部の包皮が極端に狭く、亀頭の露出がまったく不可能な状態を言います。真性包茎の場合、何かの拍子で亀頭が露出されてしまい、亀頭下部を強く締めつけ、元に戻せないためにうっ血がひどくなり、場合によっては緊急手術となります。これをカントンと呼んでいます。真性包茎は、本人も自覚できるので若いうちに手術を受けに来られることが多いようです。仮性包茎の場合は、いざという時にちゃんとむけるし、セックスだってできるといって、そのままにしている人が多いのが現実です。確かに仮性包茎は機能的に問題があるわけではないので、必ずしも手術をしなければならないとはいえません。仮性包茎の場合も、亀頭炎や包皮炎などを生じることもあり、アカ(恥垢)がたまって悪臭の原因になります。包皮がダブついているのが気になったり、陰毛が包皮に巻き込むことを悩むこともあります。仮性包茎であることを知られたくないと気にしたりして、わずらわしさがいつでもつきまといます。包茎が治ったという精神的な面、つまり性的コンプレックスから解放されたということは、セックスの自信にもつながります。
 

包茎手術、環状切開法

   包茎手術、環状切開法

包茎手術は昔から行われてきた手術であり、環状切開法と呼んでいます。

しかし、ただ単にカットして縫い合わせるだけといったものでは、キズの仕上がりに対し配慮がなされていたとはいえません。また性感帯である内板をすべて取り去ってしまう手術では、後々感じないというような回復困難な合併症が生じます。これらのことに対して十分に配慮されなければなりません。ペニスの長さ、太さ、形それぞれの違いを考慮し、その人に合ったデザインをすることから始めます。勃起時のペニスの状態を想定して、余分な包皮を計測し、冠状溝(カリ首の溝)の下10ないし15ミリのところから余剰包皮の幅を計測、デザインを行います。その際、性感帯となる内板は最大限残し、包皮小帯はVカットようにデザインするわけです。これを亀頭下Vカット性感帯温存法と考よんでいます。精密な手作業の手術です。切開には形成外科用のメスを使い、止血には電気凝固器を使用します。さらに縫合には美容形成用の溶ける糸(合成吸収糸)を使います。また麻酔はペニス根部の神経ブロックを行います。
 

包茎手術後の経過と注意

手術後、3週間ほど経過してから縫い合わせた糸は自然に溶けてきて脱落しはじめます。抜糸の必要もありません。このときすでに表面的な傷は治っています。手術後の注意としては、患部を清潔にすること、1週間くらいは激しい運動と入浴を避けるようにすることです。患部をぬらさなければ、シャワーは可能です。手術後、4~5週間ほどでセックスができるようになります。